2019年11月30日

お知らせ:風邪対策には温度管理と湿度管理を。

おはようございます、勤務医の林です。
最近、寒さも強まり飼主様の中にも風邪をひいている方が多くなってきました。

ワンちゃんニャンちゃんもこの時期体調を崩しやすいので、
おうちでも温湿度の管理をなるべくしていただければと思います。

当院では風邪対策の一環として、院内で抗ウイルス効果のある加湿器を
稼働させています。また、これは菌やカビにも効果が期待できます。
2230.jpg

風邪対策をしっかりして、寒い冬を乗り越えましょう!

posted by ドル at 08:00| Comment(0) | 徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月26日

眼科 その⑪-1:眼の腫瘍。(犬、眼の付属器)

おはようございます、勤務医の林です。僕自身の健診がもうすぐです!
普段は動物の健診を多く行っていますが、毎年この時期に自分の健診を
行っています。またオプションで眼の検査を追加しています。
僕は小さい頃に眼の病気で2回入院したので、眼の病気に気を付けています。
去年は体重がそれなりに増えてしまっていましたが💦、今年はいかに!

当院の健診でも『眼科精査』と眼を細かく診る健診内容もありますので
ワンちゃんニャンちゃんの眼が気になる方はぜひご相談ください。


というわけで、先日チラッと書きましたが、今回は『眼の腫瘍』について、
犬から書いていこうと思います。

眼の腫瘍、と言ってもざっくり大きく、
①『眼の付属部』の腫瘍
②『眼球そのもの』の腫瘍  の2つに分けて考えます。

ここまで書いて気付いたのですが、一気に書くとかなり長くなりそうなので
何回かに分けて書いた方が良さそうです(^_^;)(気付くのが遅いとも言う)



①『眼の付属部』には、「まぶた」や「瞬膜」があげられます。

「まぶた」には眼の表面を覆う油分を出すところ(マイボーム腺)があります。
高齢になると、この『マイボーム腺』に腫瘍ができている子をよく見ます。

マイボーム腺腫.jpg

このマイボーム腺の腫瘍は「良性」が多いという報告があり、
だいたい80%前後が良性だと言われています。
逆に言うと20%は悪性のため、様子を見ても絶対大丈夫とは言えません。
ただ、僕自身の感覚だと良性である可能性はもっと高いようにも思います。

また、たとえ良性だったとしても、腫瘍が大きくなってしまうと腫瘍が直接
眼球表面に当たって
しまい、刺激になったり傷を付けたりすることがあります。
その場合は、やはり、手術が必要になることが多いです。
良性か悪性かは切除して検査しないと確定できないため、その辺りを
お伝えし、手術を行うかどうかを飼い主様と相談しています。

また、マイボーム腺の腫瘍以外にもまぶたに出来る腫瘍はありますが、
基本的に悪性より良性の方が発生は多いです。
ただ、どれも見た目だけで「絶対大丈夫」とは言い切れないため、
きちんとかかりつけの獣医師と相談してもらうのが良いと思います。



「瞬膜」は目頭側に隠れている3つめのまぶたですが、ここは涙の水分を
作る機能などがあります。この瞬膜も高齢になると腫瘍ができることが
ありますが、腫瘍の発生率はそれほど高くありません。

↓下の写真は瞬膜腺癌のワンちゃんです。見る人によっては少し怖く
見えるかもしれないので、あえて写真を小さくしてあります。
クリックすると大きいサイズで見られますが、生々しい写真が苦手な方は
見ない方が良いかもしれません。

瞬膜腺癌.jpg
瞬膜腺癌によって、眼球が左上の方に追いやられてしまっています。

瞬膜の腫瘍は多くの場合で悪性のため、その腫瘍に対しどのように治療を
行っていくか、しっかりとした相談が必要です。


【腫瘍】と言っても出来る場所や状況により、予後は大きく変わってきます。
そのため、その子その子の状況に応じてどう治療をするかも変わってきます。
気になることがある場合は、正確な知識を持つ、信頼できる獣医師に
早めに相談してください。

posted by ドル at 09:00| Comment(0) | 眼科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月19日

続! ご長寿ペットフォトコンテスト

おはようございます、勤務医の林です。ついに炬燵が出ました!
我が家の猫ともども3匹揃って、だらけまくる生活の始まりです。

コワい…((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
そんな我が家の猫も甲状腺の薬を飲んで状態はだいぶん
落ち着いてくれています。このまま長生きしてほしいですね。

そんな折、以前お伝えした『ご長寿ペットフォトコンテスト』に、当院の
患者さんが応募され、なんと【ハンサム賞】を受賞されました!🎁💓

2161.jpg
飼い主様が喜んでサイトを見せに来てくれましたので、それをパチリ。
女の子だけど、ハンサム賞...。かっこいい写真だからまぁOK!

この子ももう17歳ですが、まだまだ長生きしてほしいですね。
そのためにも当院もがんばっていこうと思います。
posted by ドル at 09:00| Comment(0) | 徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月15日

高齢シリーズ その②:腫瘍

こんにちは、勤務医の林です。寒さに負けて布団を増やしました。笑。
今週末は炬燵やストーブなど暖房器具を出す気満々です。
それまではネコを湯たんぽ代わりにしてやり過ごすつもりです。
動物飼ってて良かったと思う瞬間ですね💕

今週は腫瘍などの手術が続き、大忙し週間でした。
当院はレーザーで痛みや出血の少ない手術を行っており、また腫瘍に対して
レーザーによる『光免役誘導療法』も行っております。
そのため、高齢犬で腫瘍に困っている患者さんもよくお出でになります。
(『光免役誘導療法』の内容は院長がきっと書いてくれるでしょう。笑。)
なので今回は【腫瘍】についてざーっと書いてみようと思います。

まず、腫瘍について。腫瘍はざっくり『良性』と『悪性』に分かれます。
『悪性』の中にいわゆる【がん】と言われる挙動の悪い物が入ります。
人だと『乳がん』や『胃がん』が有名ですね。
今回はこの『悪性腫瘍』に絞って話をしていきます。



発生頻度を調べたところ、犬と猫で発生頻度の高い悪性腫瘍の種類として、

犬🐶の場合、1~5番目まで多い順に
皮膚肥満細胞腫、リンパ腫、悪性黒色腫、悪性乳腺腫瘍、扁平上皮癌

猫🐱の場合、1~5番目まで多い順に
リンパ腫、皮膚肥満細胞腫、悪性乳腺腫瘍、扁平上皮癌、骨肉腫

という報告がありました。
僕のイメージしてた腫瘍とはけっこう違いました💦

この中で驚くべきは、猫の場合はリンパ腫だけで30%以上!!
猫で腫瘍を疑ったらまずリンパ腫を疑う、といっても過言ではありません。
犬の場合は、発生する腫瘍の種類はけっこうばらけています。


腫瘍の種類や内容を書いていくと、たぶん厚いハードカバー本ほどにも
なってしまうと思うので、今回は犬と猫でそれぞれ発生頻度1位だった
犬の皮膚肥満細胞腫と、猫のリンパ腫についてまとめを書こうと思います。


①犬の肥満細胞腫
パグやボストンテリア】で発生率が高いことが知られています。
典型的な外見として、最初は『BB弾大』程度のふくらみで、
皮膚色~やや赤めの外見を示すことが多いです。
大きくなると野球ボールより大きくなることも!Σ(・□・;)

治療法は、【外科手術】でしっかり取りきることが推奨されています。
肥満細胞腫は皮膚の下で蛸の足状に根を張ることもあるので、ややハードルが
高いですが、手術を行う前にCT検査を行うことが理想とされています。

手術ができない場合や完全に取り切れない場合は、抗がん剤や
放射線療法を併用していく
ことが勧められます。

部分的な発生で、手術でしっかり取り切れば完治が期待できます。
しかし治療後も再発しやすい腫瘍のため、継続的な治療と定期的な再検査を
行うことをお勧めしています。


②猫のリンパ腫
先程も書きましたが、猫の悪性腫瘍の中でも圧倒的な発生率の腫瘍です。
ある本にも【高齢猫ではあらゆる部位でのリンパ腫を考慮して診察すべき】と
書かれるほど!Σ(・□・;)

全身の至るところに出来るため、外見からは見えないことも多いです。
当然(?)、僕の得意分野の『眼』に出来ることもあります。
体内では『消化器』や『泌尿器』などでよく発生します。

治療法は、最初に選ばれるのは【化学療法(抗がん剤)】がメインですが、
化学療法は薬剤の組み合わせで色々なプロトコルがあり、獣医師の判断で
どのプロトコルを使用するかは変わってきます。

どれだけ治療を行っても『完治』することはなかなか厳しい腫瘍ですが、
『寛解』として症状を抑えた状態で予後を過ごすことは期待できます。

ゴールをどこに設定するのか。どうやってゴールを目指すのか。
かかりつけの獣医師としっかり話し合うことが大事だと思います。



人も動物も同じですが、高齢になるほど腫瘍の発生率は上昇し、
腫瘍との戦いは厳しいものになることが多いです。
そのため可能な限り早期に発見し、進行する前に対処することで
完治の可能性を少しでも高めることが、なにより大事です。

昨今は多くの病院で健康診断を行っていると思うので、
かかりつけの病院で色々相談してみてください。


次は眼科シリーズは眼の腫瘍について書いてみようかな...。ちょっと生々しい写真が出そうで怖いですが。
posted by ドル at 18:00| Comment(0) | 診療(林) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月09日

眼科 その10.5:ワイルドだろぉ?(←古い)

おはようございます、勤務医の林です。眼科シリーズが2ヶ月空いていた!
というわけでたまにやっている眼科の小噺シリーズです。

僕は常に眼鏡をかけていて、コンタクトは使ったことがありません。
理由は単純にコンタクトが怖いから💥
同じ理由で目薬も自分に上手く差せません。眼科を主に診療しているのに
それはそれでどうなんだろうかと思うことは正直あります💧

動物でもコンタクトを治療法の1つとして使うことはありますが、
人のように普段使いすることはありません。
ですが、眼鏡なら! 眼鏡なら動物でも普段使いできるのです!
まぁ、眼鏡というよりも、ゴーグルと言った方が正しいですね💦
3-1.jpg

この子は以前もブログに登場した子ですが、病気の影響で両眼とも
義眼になりました。当然眼が見えないため、お散歩の時に草むらに入って
眼を傷つけてしまうことが起きたため、オーナー様と相談しゴーグルを
かけてもらうことにしました。

6-1.jpg
ゴーグルのない素顔がこの状態。この顔だと可愛い系ですが、

2-1.jpg
ゴーグルをかけるとこの状態。ワイルドでかっこいいですね🎵


眼が見える普通の子でも、お散歩中に草むらに顔から突っ込んで
眼を傷つけてしまう子がたまにきます。
そんな子にも上のようなゴーグルは良いと思いますよ✋

興味のある方はご相談ください。


僕自身が目薬をできるようになる日が来るとは思えないので、眼の病気には一生なりたくありません💦
posted by ドル at 09:00| Comment(0) | 眼科 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする